クゥ姉ちゃんのぷよぷよとパズルと偶然と

先日行われたクゥ姉ちゃんのぷよぷよ〜ん配信*1が好きすぎて、連ツイをしてしまった。

姉ちゃんのぷよぷよ〜ん配信をもう一回見返していたらこれじゃ足りない!と思ったのでもう少し考えつつ書きたい。

自分語りから入ると、自分はパズルが割合好きだ。パズルと言ってもぷよぷよのような落ちものパズルというよりニコリにあるようなペンシルパズル(数独など)が好きで、スマホでできるコンセプティスという会社のパズルを長く楽しんでいる。また、定期的にいわゆるキャンディークラッシュ系のパズルにもハマる。*2

姉ちゃんのぷよぷよの方針をこの2種類のパズルを遊ぶときの方針と比べつつ、自分の感じた激しい好きの正体を考えたい。

さて、上のツイートにあるように、偶然、ラッキーに頼っていることがここでの好きの中核になっている。つまり、偶然をどう扱うかという方針がキモということになる。まず、パズルの偶然というものについてもう少しよく考えてみる。パズルの偶然は大体、

  • 一定の操作に対して起こることが一様でない乱数的偶然(例えば、キャンディークラッシュタイプのゲームで、移動するタイプの役物はどこで効果を発揮するか分からない)
  • パズルの全体像が与えられていないゲーム的偶然*3(例えば、ぷよぷよはゲーム毎に落ちてくるぷよが違い、これから落ちてくるぷよは2つ先までしか見えない)
  • 情報量が多く複雑すぎるため一定の操作によって起こることが予想しきれない認識的偶然(適当に起爆したら偶然連鎖がつながるやつ)

の3つに分けられるように思う。

こう分けると、ペンシルパズルは解くに際してどの偶然も起こらない。だから、パズルの全てを(分からなかったとしても)コントロールした状況でいられ、予想外なことが起こったときの対処法やそのためのあいまいな方針はいらない。

一方、ぷよぷよ〜んのうち、ツイートで言及した必殺技無しのゲームを考えてみる。

まず、乱数的偶然はほぼなく、強いて言うならおじゃまぷよの降る場所くらいになる。そしてこれは、その偶然を事前に避ける方針が無い。嫌なところに来たら悔しがることしかできない。

ゲーム的偶然に対しては、姉ちゃんは、次の偶然とも関連するけれど、ぷよが連鎖起こせるくらい溜まる前に4つ集まって消えることを避けるのを第一とする。どんな色が来ても、どこかしらにそれなりに置けるという意味で便利な方針だと思う。

認識的偶然に対しては、姉ちゃんは最大限活かそうとする方針をとる。3連結ぷよを溜めて偶然が起こりやすい状況を作るのがそれだ。

そしてこれこそが、自分が好きな、共感する姉ちゃんのやり方だ。姉ちゃんが意図して起こすのは基本的に2連鎖まで。それ以上は大抵偶然が絡んでいる。だからといって運ゲー一辺倒か、と言われるとそうでもない。3つ組むというのは連鎖を作るという目的に合っているし、連鎖を作るかわりにその目的の方を向いていて、しかしよりやりやすい曖昧な方針を作るというのは明確な方針だ。

思えばキャンディークラッシュ型のゲームではこういった方針をとることになる。こういったゲームでは乱数的偶然、ゲーム的偶然といった自分ではどうしようもない偶然の影響は確かに大きい。ただ、そういった2つの偶然無しの既知の情報の中でも、盤面はなかなか大きく、自分の操作がその他の部分にどういった影響を及ぼすかということを十分に把握することは難しい。つまり、認識的偶然に頼ることになる。それぞれのステージの目的*4に合った大まかな方針を考え、(このタイプのゲームの場合特にどの役物をどこに作るかの方針)それを念頭に置いて操作をしていく。そしてその方針を考えること、発生する偶然はどちらもやはり楽しい。姉ちゃんがめちゃくちゃ楽しんでいたように。

認識的偶然に頼ることは、現状を、そして先を読み切れないがための次善の策であることは間違いない。圧倒的に決定論のパズルでは、ペンシルパズルのようにその全てとは行かずとも、起こるべきことの大体を勘定することができる。ことになっている。

でも、正直厳しい。出来ないものは仕方ないから偶然に頼る。ただし、もちろん完全にランダムではない。目的に合った方針は立てるし、その方針も段々磨かれていく(姉ちゃんも後半目に見えて連鎖が増えた)。そして、上手くいっても、いかなくても、それはそれなりに楽しい。

 

パズルを解く姉ちゃんという小舟が、偶然に揺られながらも楽しんで、偶然を乗りこなしていこうとする姿が好きということが確認出来ただけでも自分にとっては嬉しいことだったんだなあと思った。

ぷよぷよ〜ん配信はこれからも自分を何度も楽しませてくれると思う。良い配信でとても良かったなあ…

*1:YouTube

*2:最近はブレイブクッキーズにハマっている。

*3:自分の操作に関係なく環境の側に存在する偶然

*4:キャンディークラッシュ型のゲームは手数以内に特定の目的を達成することを目指す